こんにちは。 my Japan運営スタッフの阿部です。
今回は、my Japanのプログラム「Creative Summer Camp」(以下CSCと略)の説明会の様子をお送りします。
◯CSCとは何なのか?
CSCとは、my Japanによる29歳以下の若手クリエイターと地域をつなぐ夏のキャンプ型映像制作プログラム。地域を1泊2日で視察(ロケハン)し、企画構想ワークショップを経て、2泊3日で撮影・編集をして30秒のCMを作り上げます。
出来上がった作品は、講師と各地域の審査員によって評価され、各地域の優秀賞作品は渋谷のスクランブル交差点にある“Q’s EyE”で放映されます。
◯説明会の様子
この日のゲストは、昨年に引き続きCSCの校長・教頭を務める、東北新社 中島信也さんと銀河ライター 河尻亨一さんでした。
進行を務めたmy Japanスタッフの西巻は、昨年の只見コースの参加者ということもあり、ゲストと去年の様子の話を交えながら、今年のCSCの説明をおこないました。
(写真左から、CSC校長 中島さん、教頭 河尻さん、司会の西巻)
ゲストによるトークでは、
・去年の参加者の様子や各地域のエピソード、
・CSCに参加することのメリット
・作品づくりにおいて大事にして欲しいこと
など、30分間という短い時間の中でも盛りだくさんの、楽しさが伝わるお話をしていただきました。講師のお二方も去年の夏の“アツい想い”を思い出されたような感じがにじみ出ていました。
◯「どんなCMを作るかが“企画”、どう作るかが“演出”」
中島:「CM制作には“企画”と“演出”という2つの作業がある。
まず“企画”とは、どんなCMをつくるのか、何に目をつけるのかを考えて構成を練ることです。そして“演出”とは、どうやって作るのか、どんな風に映すのかを考えて映像を撮影・編集することです。CSCでは、この2つのことがリアルに経験することができ、企画力も想像力も身につく魅力的な活動だと感じます。」
河尻:「参加者はひたすら必死になって撮影や編集に臨んでいました。彼らの頑張りを見ると、僕らもそれに応えなきゃ!という気持ちになって、作品が完成するのを見届けていましたね。」
参加者は、まずロケハンへ行って現地の様子を体感します。東京に戻ったのちに開催される絵コンテWSや企画構想WSで講師の指導を受けながら、絵コンテに修正を加えて撮影・編集合宿に臨むことで、“企画”と“演出”の2つを経験できます。この一連の流れが去年のCSCでは実現できていたと講師陣は話していました。
◯このプログラムの内容で、この価格はおトク!
中島:「ロケハンと撮影・編集キャンプの交通費や宿泊費も込みで、講師陣から夜通し評価してもらえるなんて、このプログラムの内容でこの価格は“おトク”やと思う!」
河尻:「ほんとですよね。去年は夜にみんなでBBQとか花火したり参加者も楽しんでやっていましたからね。ちなみに、今日の参加者の属性を知りたいな・・・。」
(ここで、参加者に挙手してもらい、属性を確認しました。)
河尻:「今日の参加者の様子を見てもわかるように、それぞれいろんな目的をもって参加しようとしていることがわかりますね。だいたい2つに分けると、
①映像に興味がある、これから映像制作をやってみたい。
②地域活性化に興味がある、日本の発信に興味がある。
だからこそ、こういう人たちが関わり合える場所として、このプログラムは最高だと思うんです。」
CSCの料金は、学生 ¥45,000、社会人¥55,000です。この金額はもちろん気軽に出せるものではありません。しかし!講師と去年の参加者の満足度を聞いて、「この金額以上の価値があるプログラムになっています!」と、私たちmy Japanスタッフも自信を持って言い張れます。
◯どこへ参加しても「この地域が一番!」と感じられるはず。
トークの中盤で、去年の参加者が制作したCMを見る時間がありました。ここで、各地域の優秀賞を審査員のコメントと共に紹介します。
◯CSC2014最優秀賞作品「二人の男」
中島:「このチームは、撮影合宿で提出したときの作品がどうしても、彼らの中で納得いかなかったんだよな。」
河尻:「だからキャンプが終わってもう一度、自費で石巻に再撮しに行くという本気ぶり。東京での最終審査会のときにはグッと良くなって最優秀賞をゲットしたんですよね〜。」
◯宮城県石巻コース優秀賞作品(現地発表時)「いただきます!石巻」
中島:「この制作者は2015年のヤングカンヌ代表に選ばれてたね。ついにmy Japanから世界進出者!やな!」
◯福島県只見コース優秀賞作品「只見の人になる。」
中島:「只見の人になっちゃったんだよな〜この彼。(笑)︎」
河尻:「作風に合わせるために髪染めたり。楽しそうにやっていましたね。」
◯長野県長野コース優秀賞作品「恋人ときたい街」
中島:「長野ってカップルであまり行くイメージないけど、意外とデートコースが揃ってる街なんだって気付けたCMだった。」
キャンプで制作した映像を、完成版として出してもいいですし、石巻のあるチームのように自分達だけで再撮しに行き、最終審査会に向けてもっと作品を良くして提出するのも、自由です!ただ一つ言えることは、自分の行った地域を好きになって帰ってくることは間違いないです!自分の地域が「他の地域より一番!」と思えるはずです。
今の段階で地域に迷っている人は、どこへ行っても充実したキャンプを過ごせるので、締め切りまでたくさん迷ってください。それもまた、楽しみの一つです。
◯質疑応答
当日参加者からは様々な質問が飛び交いました。その中の4つを簡単にご紹介します。
Q.︎「撮影に使う機材は自分で準備が必要ですか?」(女性)
A. 基本的に撮影・編集機材は自前です。しかし持っていない人は、チーム内でまかなえるように運営でメンバーを組み合わせます。編集はフリーソフトや“iMovie”などのソフト、試用期間のあるソフトを使用することも可能です。
Q.「音楽素材などの著作権は?」(男性)
A. フリー素材がほとんどで自作のものを持ってくる人も去年は少しいました。現地に行く前に音楽にもある程度決めておくと撮影がスムーズになります。
Q.「(講師陣は)なぜmy Japan、CSCに協力しているのですか?」
A. 中島:「前代表の岡本くんの熱意に応えたかったんです。」
河尻:「映像制作キャンプやりますって去年言い出した時は、『ついにそこまでやるか!?』と思ったけど(笑)。」
岡本:「CSCでは、地域との交流をもてること、参加者同士の横のつながりを持てることが企画の意図としてあります。」
中島:「ぼく自身が持っている力を、地域のために役立ててみんなを幸せにできたらいいなと僕は思っていたのでCSCってのは、すごくいいな〜と思いました。」
河尻:「出てくるものを楽しんで審査できるのがmy Japan Award。しかし我々がキャンプに参加して一緒に制作活動していくのも新鮮で楽しいなと!」
(写真右がmyJapan前代表の岡本)
Q.「作品をつくる時に重要視していることは?」
A. 河尻:「編集・執筆やイベント企画などが本職だけど、その中でインタビューが大事。インタビューでは、対話者と一緒に作り上げていく意識を持つ。これはあらゆる場面でも大事になることかと。」
中島:「“創造力”よりも“想像力”!自分の行動に対して相手の心がどう動くかを想像するんです。それを総称して“想像心”と呼んでいます。そしてその心を持つことが重要やなと!この“想像力”の発端は“喜んでもらイズム”なんですよ(笑)。」
お二方には参加者の質問に対して、今後参考になるお答えをたくさんしていただきました。またそれを聞いている参加者の皆さんも、メモをとったり写メを撮ったりして楽しんでいる様子も伺えました。
CSCは、この充実したスケジュールはもちろん、日本最高峰の審査員に映像を評価していただき、講師と近い距離で接する機会は滅多にないプログラムです。
※アンケートでいただいた質問は、後日お答えさせていただきますので、お待ちください。
◯募集要項
※詳細はCSCホームページ上のメニューの「募集要項」よりご覧ください。
応募資格:学生、または29歳以下の社会人(2015年9月段階で)
地域:福島県会津、宮城県石巻、山形県赤湯 ※石巻にはインタラクティブ部門が追加。
応募締め切り:6/21(日) 23:59
参加費:学生45,000円/社会人55,000円
応募方法:Peatixからお申し込みください。(http://myjapan-csc2015.peatix.com)
<スケジュール>
6/28 オリエンテーション
7月 各地域ロケハン(1泊2日)
7/26 企画構想WS
8,9月 各地域撮影・編集・現地発表会(2泊3日)
9/29 最終発表会 (全地域プレゼン)
とても短い時間でしたが、充実した説明会となりました。最後に、説明会の会場は東北新社 映像テクノアカデミアを使わせていただきました。
ありがとうございました!
Text:Erika Abe