【イベントレポート】 Kick Off Event ~CSC参加者によるリアル座談会~

4/19(水)に行われた、myJapan2017キックオフイベント。前半はアイデアの出し方についてトークセッションをしていただきました。後半には過去のCSC参加者を招き座談会を行いました!

CSC参加者の実体験から、企画の苦労やチーム内トラブルを経て、青春があったといいます。参加した理由や、実際に参加してどう感じるのか赤裸々にお話ししていただきました。34159468275_43471984e6_z

登壇していただいた参加者はこのお二人です。
登壇者①2014年長野市コース、2015年石巻コース参加。2015年『おいしさぎゅうっと石巻』で最優秀賞受賞。
登壇者②2014年只見町コース、2016年田村市コース参加。2016年『ちょっとほんと♡』で優秀賞受賞。


CSCに参加した理由

河尻 それではCSC座談会をはじめましょう。まずは登壇者の二人が実際にCSCで作った映像を流しますね。

 


宮城県石巻市 おいしさぎゅうっと石巻

 


福島県田村市 ちょっとほんと♡

 

河尻 両方いい作品ですね。お二人はどうしてCSCに参加しようと思ったんですか?

 

登壇者① 私は大学3年生の時に参加しました。そのときは就活のことを考え始めていて、広告に興味があったので何かできないかなと思っていました。そんなときに友達がfacebookで教えてくれて、広告に近くて楽しいことができそうだと思って参加しました。

 

河尻 なるほど。知らない世界だし、参加するときに心配はありませんでしたか?

 

登壇者① CSCがまだ一年目だったので前例がなくて、大丈夫かなと思いつつ、やってダメだったらそのときかなって。

 

河尻 なにか行動を求めてたわけですね。で踏み切ったと。登壇者②さんはどうですか?

 

登壇者② 自分はCSCが1年目と3年目のときに参加しました。1年目のときは登壇者①さんと似ていて大学3年の時に参加して、当時コテコテの理系の大学でクリエイティブとは全然違うことを学んでいました。でも自分の中では映像で思いを伝えたいっていう思いがあって、そこに近づくためにコンテストをいろいろ探してるなかでたまたま見つけて参加しました。

 

河尻 就職は広告の世界に行ったよね。1年目は学生だったけど3年目は社会人としての参加でしたね。

 

登壇者② そうですね。

 

中島 CSCは学生と社会人が混成チームになるからね。

 

 

CSCで映像が作られるまで

河尻 「おいしさぎゅうっと石巻」は僕は見たとき、一発でOKだしました。僕は歌モノにちょっと弱いんですよ。中島さんは結構アドバイスされてましたよね。

 

中島 アイデアはできていたので、僕は映像のプロとしてのアイデアをしました。企画アイデアの部分は、歌で楽しませてあげようという気持ちがあり、「巻く」っていうことをテーマにしていてよかったですね。アドバイスするときに、一番困るのはアイデアがないときね。

 

河尻 石巻という街は海の幸、山の幸いろんな農産物に恵まれています、という魅力を、巻き寿司で巻くことで伝えていますね。あと、僕はキャッチコピーの「人も、食も、巻いて巻かれて。」もすごく効いてるなって思いました。運命みたいなものを感じさせる気がします。映像を作る人って意外と言葉をこだわらなかったりするんですよね。この企画はすんなり出てきたんですか?

34159477095_1f3b346cdf_z

 

 

登壇者① ロケハンに行ったあと早い段階で、海苔巻きを作ろうというアイデアと、歌モノにしようというアイデアはでていました。1、2回目のミーティングで2つのアイデアが合わせられるんじゃないかとなり、この企画に決めました。

 

河尻 ドッキングしたんだ。すんなりできていましたね。登壇者②さんは苦労したね。すっとできたかのように見える人もいれば、非常に苦しんでやった人もいる。

 

登壇者② 田村市のほうは現地にいってから企画を決めました。会社の同期と参加していて、会社で終電になるまで毎日毎日企画を練って、でも全然アイデアが出てこなくて、中島さんや河尻さんに相談に乗っていただいて、でも全然出なくて、実際に行って作ってみたら本当にダメダメな映像ができちゃいました。

 

河尻 それが判明したのが、発表の前日の深夜12時すぎだったよね。

 

登壇者② 夜中の2時くらいですね。

 

河尻 提出の締め切りは6時までだったよね。どうすんねんっていう感じになってたけど、そのあとどうしたの?

 

登壇者② そのあとに、今までの企画は全部捨ててメンバーとそもそも自分たちが本当に伝えたいことはなんだっけと考えました。そうすると田村市って人が良いみたいな、田村市の空気感みたいなのを伝えたいよねってなったんです。でもすごいアイデアが出るわけではなく、出演していただいた女性は田村市に住んでいる人なんですけど、この人めちゃめちゃかわいいからこの人の素晴らしさを伝えてしまおうという感じになりました。

 

河尻 最初は僕らからしたら押し付けがましいストーリーをこしらえていたんですよ。どうも無理がある感じで、ちょっと頑張りすぎてて崩壊しているぞみたいなところがあったときに、なんかもうこの人に惚れたんだよね。

 

登壇者② そうですね。

 

河尻 この後もさらにあって、一応作ったんだけど、賞はとれなかったよね。

 

登壇者② むしろ最下位なんじゃないかくらいの感じでした。

 

河尻 そりゃそうだよね。夜中の2時から企画やりなおしてなんだから。だけど、最終的に出来上がったものは受賞しましたね、それはどうやったの?

 

登壇者② 現地発表のときはネタに走ってどんずべりするっていう最悪の結果でした。そのあとはもっとちゃんとやりたい!ってなって自主的に再撮影にいきました。

 

河尻 撮り直したんだよね。

 

登壇者② 半分は彼女に会いたい気持ちがありつつ(笑)

 

河尻 正直でいいですよね。結局この人の可愛さをみんなに伝えたいと思って、一緒に田村市の魅力が伝わったらいいなという感じですね。

 

中島 この移住ハウスって結構驚きの情報ですよね。ネタに走ってたときは多分アイデア倒れをいろいろやってたと思いますね。でも僕はアイデア倒れはやったほうがいいと思う。それ一周回ってからこっちにきたほうがいいと思うね。「住む気はなかった田村市」って引っ掛け方が効いてるね。ある男の恋という眼差しを通して住んでしまったっていう物語がこのアイデアになっているんですね。そういうアイデアの出し方もあるのよ。

 

 

青春感あふれるチーム作業

河尻 ぶっちゃけ行ってどうでしたか?褒めると僕らが変なCMみたいになるんで、褒めなくていいですよ(笑)

 

登壇者① 正直ものすごく大変でした。撮影編集提出までは大体のチームが二徹か一回ちょっと寝てから撮影して徹夜で編集してました。タフな日程だったんですけど、だからこそすごく青春というか、みんなでかんばるぞみたいな感じでした。

 

河尻 青春感すごいですよね。

 

中島 運営が決めたチームでやることがあるので内輪揉めも多々発生するんだよね。

 

登壇者② 僕は参加して良かったかどうかでいうと、すごい良かったと思ってますね。

 

河尻 そんだけの目にあった人間が発見するものかもね。

 

登壇者② 参加する前はコテコテの理系の一人だったのに、今は自分のやりたいことをやれている。今年のCSCのコピーが「追い風を創ろう」なんですけど、まさにそのコピーのように、実際に参加して追い風を創れるようなイベントだと思いますね。

 

河尻 どういう人にCSCを勧めたい?理系なんだけど映像っていう、この壁ってある考え方だと高いハードルじゃないですか。理系なんだけどいきなり広告に興味が出てきたぞと、じゃあ広告会社受けたいんだけどその前にこういうところ行って経験積んどくかみたいな、そういう人っていうのはmyJapan(のイベント)は入りやすかったりするのかな。

 

登壇者② そういう人は一番参加してほしいなっていう思いもありつつ、そうじゃなくても例えばmyJapanの切り口も映像だけじゃなくて地方創生もあるので、そういうことに興味がある人にもおすすめです。

 

河尻 そういう切り口で興味持ってくれてる人もいるね。

 

登壇者② 逆に映像を勉強している参加者もいて、そういう人も是非参加して存分に自分のテクニックを披露してもらえれば、レベルアップもこの中でできると思います。

 

河尻 おいしさぎゅうっと石巻チームは、みんなわりと広告に興味ある人だったんですか?

 

登壇者① 私は結構広告が大好きでした。もう一人は広告じゃないジャンルの映像制作をやっている子で、もう一人の子はいろんなことに興味をもっていてPRとかも好きだし広告も好きだしっていう子でした。

 

河尻 このチームはすごいうまくいってるなっていう感じがしていました。

 

中島 喧嘩とかしてなかったもんね。

 

登壇者① そうですね。運営の皆さんが同い年の女子3人を集めてくれて、みんなで仲良くすることができてすごく楽しかったです。

 

河尻 化学反応っていうのがうまくいった時に高いところに行きますよね。例えば映像ができる人、理系の人、物語好きな人っていう感じで。

 

中島 CSCに行くとすごくその地域のことを知れるし、地域の人と会えるんです。そしてあの地域いいぞって参加者が言うだけで地域再生の一歩になるんですね。今年はとくに福島の第一原発を無視できない3つの地域です。完璧に安全なところになっているんですけど、もう忘れ去られているところにちょっと踏み込んでみようっていうのが今年の楽しみですね。映像とか全然ダメだったり喧嘩とかしたりしても、CSCはそれ以外の大きな体験ができます。特に東京の人が地域に行くことの貴重な体験度っていうのは大きなものだと思いますよ。

34159474545_f3a59bf567_z

 

 

河尻 僕は取材することを仕事にしているんですね。日々いろんな人に会ってお話を聞いたり、いろんな場所に行ったりしているんですけど、そういう仕事をしていると大体どんな場所でも入れる。そういう仕事マインドで行くことで、普通の人が旅行で行ったら絶対体験できないことができるんです。

 

中島 旅行と違ったやろ。

 

登壇者① 全然違いましたね。旅行では味わえないですね。

 

中島 CSCは今回も3つの地域が積極的に受け入れてくれるので、旅行では触れられないようなものを教えてくれることが多いですね。旅行とは別のものが見れるね。別のものの見え方のすごさってないんですよ。これはテーマを持って映像を作らなきゃあかんっていうものもできるんやろうな。ぼんやりと行くんじゃなくて目を皿にして、見つけなきゃあかんネタを、アイデアを見つけなきゃあかんというね。

 

河尻 そんなディープな体験をしつつ、お世話にもなりつつ、最終的に撮ったものでお返しするっていう、奉納な感じもあったりするんですけどね。という感じでCSC座談会は終わりです。ありがとうございました。

 


 

 

いかがでしたか?Creative Summer Campは学生も社会人も毎年多くの方が参加しています。

キャプチャ_csc_

 

 

Creatrive Summer Camp2017の詳細はこちらから
第4期となる今年のCSC。5月28日(日)申し込み締め切りです!
今年は初の試みとなる、福島県3地域での開催です。ご応募お待ちしております!

 

Text:Arai Yukina

Pocket