今夜行く「居酒屋」も実はクール!?〜『クール・ジャパン!?』から見える日本の不思議〜

・日本は本当に「クール」?

2010年、経済産業省に「クール・ジャパン室」が開設されたことにより、日本全体でも「クール・ジャパン」という単語が意識されるようになりました。

しかし実際、外国人から見た日本は、一体どんなところが「クール」なのでしょうか?

 

今回は、世界を旅する劇作家であり、NHK BSの人気番組『COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜』の司会者を10年間務める、鴻上尚史(こうかみしょうじ)さん著者の『クール・ジャパン!?』を紹介します。

book

『クール・ジャパン!?』著:鴻上尚史

http://amzn.to/1MlmqnW

 

この本で最初に驚いたのは、日本のカフェでおなじみの「アイスコーヒー」が、クールだと思われていたことです。

ice coffee

筆者は、アイスコーヒーが完全に外国から来たものだと思っていたのですが、なんとアイスコーヒーは日本発!理由は、ヨーロッパやブラジルでは”コーヒーは香りを楽しむもの”という概念が普通であるからとのこと。そのため、ヨーロッパやブラジルには、どんなに暑くてもコーヒーはホットだけなのだそうです。

 

・”居酒屋”は、富士山よりも「クール」だった!

 

本の第一章に紹介されている“外国人が見つけた日本のクール・ベスト20“では、富士山、舞妓、京都…など、確かに日本!と思うものではなく、「そんなものが?」と思ってしまう「日本のクール」がたくさんあります。

 

例えば、居酒屋。ニューヨークに居酒屋ができた際は、ニューヨーカーが殺到するほどの大評判だったそうです。一体なぜでしょうか。

答えは、これも文化の違いにあったのです。

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(引用)アメリカ人男性は「我々の文化では、食事をするときはレストラン、お酒を飲むときはバーというふうに、二つにきっちり分かれている。でも、居酒屋は、食事しながらお酒が飲める。じつにクールだ」

 

(引用2)「居酒屋は、注文しながら食事ができるんだ。レストランは、最初に全部の料理を注文しなければいけないんだ。居酒屋がどれだけクールか、分かるかい?」

 

みなさんは、HUBのような欧風パブに行ったことはあるでしょうか。

HUBのように、外国での料理とお酒の関係は、お酒を楽しむならナッツやチップスのような少量のおつまみを、逆に、食事をするならレストランで食事をメインに楽しむのです。私たちが慣れ親しんでいる居酒屋システムは、実は外国には無い概念だったのですね。

 

ちなみに、ウォールストリート発のアメリカ最新情報サイト「My Big Apple NY」(リンク)では、こんな記事も紹介されています。

ニューヨーク・タイムズ紙が組んだ「居酒屋特集」、熱燗並みにホット!

http://mybigappleny.com/2013/04/12/letssoakupsake-at-izakaya/

 

・日常の中にある「クール」は、まだまだたくさん!

上に紹介した居酒屋の例以外にも、引越しの挨拶、ガムの中の付箋、カラオケ…などなど、本ではたくさんの「日本のクール」が紹介されています。どれも、中に住んでいる私たちにとっては当たり前のことであり、特別だと感じていなかったことばかりです。

bottle gum

逆に、本の中では「日本のコレは理解できない!」という意見も紹介されています。例えば、「入社式」。西洋では、大学を出ても自分が希望する時に就職するため、入社する時期はバラバラであるため、「入社式」はしようと思ってもできません。そのため、全員同じ色のスーツを着て、社歌を歌う「入社式」は、知らない宗教を見るような感覚なのだそうです。

 

my Japan Award 2015の今年のテーマは「ローカルな文化」です。日本の中にいながら、自分たちのローカル・ルールを知るには、『クール・ジャパン!?』にあるような、外から日本を見つめる視点も必要かもしれません。もちろん、本に載っている例が全てではありませんが、日本のローカルな魅力を考える際に、ぜひ参考にしてみてください!

 

・my Japan Award 2015とは

myjapanlogo2015

今年で6年目を迎えるmy Japan Awardは、「日本の魅力を、クリエイティブの力で発信する」ことをコンセプトに活動する一般社団法人my Japanが開催する、30秒の映像コンテストです。

「ひとりひとりが思う日本の価値 = my Japan」を表現し、その「my = 独自」の企画性と表現の力で競います。

 

【テーマ】

Local Culture 〜世界がビックリする、日本のローカルな文化〜

 

【ターゲット】

典型的な日本のイメージを持っている若い外国人

 

【提出物】

30秒の映像作品

 

【応募資格】

・学生部門

大学生、大学院生、高校生、中学生、小学生が対象。

・U-29部門

29歳以下の社会人が対象。

 

※個人、グループ、学校、年齢、国籍は問いません。

 

【審査員】

・中島信也氏(東北新社)

・河尻亨一氏(銀河ライター)

・福里真一氏(ワンスカイ)

・高崎卓馬氏(電通)

・箭内道彦氏(すき あいたい ヤバい)

・木村健太郎氏(博報堂ケトル)

・伊藤直樹氏(PARTY)

・えぐちりか氏(電通、アーティスト)

 

【今後のスケジュール】

10月4日(日)

エントリー締め切り

 

10月11日(日)

作品投稿締め切り

 

12月6日(日)

結果発表式兼授賞式

 

【詳細】

エントリーや、詳しい応募方法はこちらをご覧下さい!

http://my-jpn.com/award/about/

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