『広告は、”いま”という時代の空気を吸って生まれる“現代的な表現”』キックオフイベント質問回答!(河尻亨一氏ver.)

先日5月12日に開催された、my Japanのキックオフイベント!
濃度の濃い内容となったトークセッション後半ですが、終盤には質疑応答もありました。

my Japanではイベント中に「#myjapan」で質問投稿していただきその場でゲストにお答えいただいております。
そしてイベント中にお答えできなかった質問を、後日、河尻さんに回答していただきましたので以下ご覧ください!

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Q1.チームで作品を作っていくうえで、アイデアがまとまらないときはどうまとめますか?

A1.この質問に関しては人により色んな意見・やり方があると思うのですが、基本的に「まとまらない」ということは、まだそれほどいいアイデアが出ていないのだと思われます。全員がいいと思えるものが出るまで考え抜くのが解決策かも。

 

Q2.アイデア、発見、企画が複数自分の中で発生した場合、どのように一本に絞り込んでいますか?

A2.あくまで私(河尻さん)の場合、どれが一番「①お題に答えているか?」「②人に届きそうか?」「③自分のやりたいことか?」の3つのアングルから考えて絞ります。実際の仕事では「④発注先(クライアント)がOKかどうか?」という要素が強くなってしまうのですが。。

 

Q3.CMは30秒、時には15秒で魅力を伝えなければいけません。高校の授業でCMを作ったことがあるのですが、伝えたいことが多くなり、結果1分近くになってしまいました。短い中でいかに人に響く映像を作るためにはどのようにすれば良いでしょうか?

A3.表現したいことに対して「適切な尺」というものがありますね。ネット時代ですから、その意味では1分でも2分でも問題ないのですが(1分や2分使わないと言えないことであれば)、myJapanの場合は「映像で言いたいことをまとめるトレーニング」として30秒にしています(尺がまちまちだと審査がブレちゃうこともあり)。

どのような尺のものを作るときでも、その秒数(時間)にふさわしいまとめ方はあると思います。現実問題として15秒はプロでもなかなかシンドイみたいですが、30秒は結構色んな情報盛り込めると思いますよ。アイデアが良くて企画がしっかりしていれば。

Q4.過去の受賞作品を見ると、現代的なものが多い気がしました。審査の中で、現代的なものの方が目に留まりやすいのでしょうか?

A4.そもそも広告は、いまという時代の空気を吸って生まれる“現代的な表現”ですから、新しさを感じさせるもののほうが目に留まるとは言えそうです(審査の際には特にだれも意識はしてないと思うんですが)。人間は「いま」しか生きられないですしね。

しかし、優れて「現代的」というのは「流行り」とはまた違うような気もします。ちなみにここで想定されてる「現代的じゃないもの」ってどんなものでしょう?

Q5.企画のジャッジにあまり外国人に対する視点がなかったように感じましたが、「自分が面白いと思うもの」で進めればよろしいでしょうか?(award2015参加者)

A5.良いと思います。

Q6.以前、某広告代理店のイベントに参加した時に、折衷案は良くないと言われたのですが、どう思われますか?

A6.この場合の「折衷」がどういうものを意味しているかにもよりますが、いろんな企画が混ざると、やっぱり伝わりにくくなりますね。「企画は1行で説明できるものがいい」と福里さんがよく言ってます。30秒で言うとなると特に。何かと何かを「折衷」することでスカッと解決する企画になるのなら、それはよいと思うんですが。

Q7.良いアイデア発想のため、普段から心がけていること、トレーニングしていることは何ですか?

A7.勝手にそうなってしまうので、心がけてはいないのですが、いつも仕事のことを考えてます。一見仕事と関係ないように思えることでも、どこかで仕事とつながったりしますから、私の場合、結局トレーニングは現場ですね。

Q8.私が映像を考えるとき妄想のように頭の中でむくむくと膨らませていくタイプなのですが、実現不可能(CGが必要、高い技術力が必要、お金がかかる)なものばかりでうまくいきません。どうしたらよいでしょうか?

A8.どんな妄想か?がよくわからないので答えるのが難しいですが、妄想は妄想のままだと伝わらないので(妄想は個人の頭の中にしかないものなので)、結局その妄想で「何を伝えたいのか」を自分の中で客観的に整理してみるとよいのかも。CGとかはあくまで手段だと思うので。

ふくらんで行ったことの中で何を一番言いたいですか? 「言いたいことがある→(自分のできる範囲で)それの伝え方を考える」が順番ですから、最初から技術のことが気になってしまいすぎるとすると、ひょっとして「言いたいこと自体がまだぼんやりしてるのかも?」と思いました。

Q9.ラジオの広告について何かお話があったら聞きたいです。

A9.音って面白いなと思います。ラジオ広告に関しては、「ラジオ」っていうメディアをテクノロジーで拡張したら、もっと面白くなるんじゃないかと。例えば、去年、カンヌのラジオ部門で下のリンクのようなキャンペーン受賞してたんですけど、こういうの面白いなと。めちゃくちゃラジオっぽい。ネットだけど。

https://www.youtube.com/watch?v=3mUswgVQePU

Q10.作品を作る際に、一番大切に(重要視)しているものは何ですか?

A10.すべてのプロセスを自分にできる限り丁寧に時間をかけて楽しんでやること。それが次につながるので。

Q11.学生時代は何をしていましたか?

A11.モダンジャズの演奏ひたすらしてました。政治経済学部なのでそういうのは非常に無駄な行いに思えるんですが、そこでからだに沁みたジャムセッション的なコミュニケ—ションの感覚はいまの仕事にすごくつながってます。

Q12.今までで一番ぶっ飛んでいると思ったアイデアは何ですか?

A12.「文字」を作ろうという発想。考えたり話したりしていることを「見える化」しようなんて、人類史上のとんでもないアイデアですよね。

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ご丁寧に回答していただき、河尻さんありがとうございました!
河尻さんの解説は、話が綺麗に整理されており、いつも大変分かりやすいですよね。

また、my Japanに質問を寄せてくださった皆様もありがとうございます。
みなさんからの質問によって、運営自身も勉強することが多々あります!


トークセッション

さて今後もmyJapanではイベントを開催いたします!

次回のイベントは、業界で大きな話題を呼ぶ、
コピーライターの福里真一さんと、CMプランナーの村田俊平さんをお招きし、
『Creator’s Talk〜CMプランナーの頭の中を覗く〜』
という内容のトークセッションを企画しております!

日程:6月6日(月)
時間:開場18:30 開演19:00 閉演21:00
場所:渋谷ヒカリエ 8/COURT
ゲスト:福里真一(ワンスカイ)、村田俊平(電通九州)
料金:事前(学生1000円・社会人1500円)、当日(学生1500円・社会人2000円)
→友達と一緒に来てお得な『ペア割』もあります!
申し込み:http://peatix.com/event/167141/view

ゲストの方々に聞いてみたいお話や質問事項等ありましたら
ぜひ会場に足を運びに来てください!皆様のご参加お待ちしております!
(twitterでの質問もお待ちしております。)

Text:Erika Abe

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