先日、my Japanのイベントにお越しいただいた電通九州・村田俊平さん。
今年の夏、Creative Summer Campの講師もお務めしていただきます。
そこで今回は村田さんに、
再生回数190万回を超える宮崎県小林市の移住促進PRムービー「ンダモシタン小林市」を「もう一度見たい!」と思わせる映像に仕上げることが出来るのか。
先日の、福里真一さんとのトークセッションの内容から紐解きます!
(トークセッションの内容はこちら!)
まずはその映像をご覧いただきましょう。
よく色々なサイトで「二度見必至!」というコメントを見かけますがまさにその通り。
衝撃のラストと、フランス人の行動の面白さ、そして何より小林市ならではの”ユニークな地元あるある”をもう一度見たくなってしまうようなムービーです。
<宮崎県小林市とは>
宮崎県小林市は、人口46,439人(平成27年8月1日調べ)、面積562.95平方キロメートルの小さな市です。
四季折々の姿を見せるまちで、観光地、歴史的な名所、文化や伝統行事など、多彩な魅力もたくさん有しています。
小林市は、定住人口を増やす移住・定住政策を進める一方、地方に移住しなくても地方と関わる働き方(パラレルキャリア)を積極的に迎え入れる、もしくはそういった人たちの舞台として選ばれるまちづくりを進め、交流人口やまちづくりへの参画人口の増加を図っているまちです。
<この移住促進ムービーの面白いところ>
記憶に残る「幕内弁当」はない!
“何かをPRする動画”といわれると、ついその魅力を取りこぼさないよう情報を盛り込みすぎがちですが、発信する情報を簡潔にまとめることで、よりストレートに視聴者に伝えることができるのですね。
さらに、CMプランナーの福里さんは、
「my Japan Awardの作品を見てても思うんですが、映像制作で全部に対して凝っちゃう人って意外と多いんですよ。『ンダモシタン小林市』のように、どのパートに力を入れるのかしっかり見極めることがとても大切だ」とアドバイスしてくださいました。
映像で音は大切!
この小林市の映像の鍵はやはり何と言っても音。『フランス語を話していると思ったら、実は全部日本語だった!』というサプライズが、この動画の一番の仕掛けになっています。
フランス語を取り入れようと思ったアイデアは”西諸弁がフランス語に聞こえる”という小林市のトリビアにちなんだもので、これを聞いたときに村田さんは「トリビアで終わらせたくない!」と感じたそうです!
違和感無く、自然なフランス語に聞こえるように何度もセリフを変え、収録し直したそうです。
あまりに完璧にフランス語を再現しても聞き取るのが難しくなってしまうし、かといって方言を弱めすぎてもヒントが多くてバレやすくなってしまう。ちょうどこの中間地点で、上手く西諸弁をセリフに盛り込むために音にはかなりこだわったそうです!
<なんでこのムービーが人気なのか>
他の映像とは何かが違う?という仕掛け作り。
いろんなまとめ記事を見ていると、やっぱり『二度見したくなる』という打ち出し方が多くありました。
『二度見したくなる』というキーワードを聞くと、試してみたくなるのが人間の本能です。
そこで実際に見てみると、「え、そうくる?」という気持ちになって悔しいけどもう一度見たくなる。
しかもこのムービーを見終わった後に、YouTubeで設定できる字幕の存在が明かされ、聞き取るのさえ難しい西諸弁の字幕が同ムービーの上に重ねて見られます。
一度ネタバレした後に、さらに西諸弁の奥深さに触れられる企画です。
以下の方法で、YouTubeの字幕をONにすると、西諸弁字幕が表示されます。
(引用元:小林市公式サイト ネタバレシート)
『二度見』される映像って?
福里「映像では、最初に視聴者の頭の中に浮かんだハテナをいかに最後まで持続させるかが大切。」
福里さんは、この小林市PR動画にもそのハテナを持続させる要素が沢山詰まっているとおっしゃっていました。
例えばプラネタリウムで地元の人が爆笑しながら星を見ているといった個性的な演出や、先ほど説明した音へのこだわり、そして今までのPR動画には無かったフランス語の字幕機能を付けたりなどなど。
村田さんも、視聴者の関心をどう最後まで繋げるか、いつも工夫して企画をされているそうです。
CMプランナーの大先輩、福里さんの分析もありながら、この小林市のCMが出来た経緯を知ることができました!
ヒット作が生まれるには、プランナーそれぞれのやり方があるようですね。
先日の福里さんと村田さんのトークセッションの様子は、こちら!
my Japan Award 2016や、Creative Summer Campに募集するみなさんには、
豪華審査員を驚かせるような作品が出ることを期待しています!
今年もmy Japan Award 2016 を開催いたします!
テーマは『その場所に”潜む”、まちの魅力』。
あなたの見つけた、それぞれのまちに見え隠れしている魅力を発信する映像を募集します!
【募集要項】
<詳細>
※詳細はこちらの募集要項からご覧ください。
<応募資格>
29歳以下の社会人、学生
<締め切り>
エントリー締め切り 10月2日 (日)
作品投稿締め切り 10月9日 (日)
<賞>
・最優秀賞(1作品) 賞金50万円、スクランブル交差点での放映
・優秀賞(合計3作品) 賞金5万円
・審査員賞(合計16作品) 審査員からのメッセージ
<作品要項>
30秒のCM映像
<参加方法>
エントリーフォームからエントリー後、YouTubeに映像をアップロード。
→エントリーした方には後日、作品投稿フォームをお送りします。
<部門>
・学生部門:大学生、大学院生、専門学生、高校生、中学生、小学生が対象
・U-29部門:29歳以下の社会人が対象
my Japan Awardの審査員は、今回のトークセッションのゲストである福里さんにも務めていただきます。そして、なんと最優秀賞を受賞した作品は渋谷スクランブル交差点『Q’S EYE』で放映されます!
お申し込みの受付はすでに始まっておりますので、ぜひご応募されてみてはいかがですか?
あっと驚くような素晴らしい作品を、スタッフ一同お待ちしております!