Creative Summer Camp 2016〜佐渡島でロケハン「島ならではの自給自足を感じる2日間」

「Creative Summer Camp」の新潟県佐渡島コースのロケハンが、7月9日(土)、10日(日)に行われました。
2日の間で、雨のち晴れとなり、涼しく島を満喫することができました!

今回は、6つの集落に分かれて行動した佐渡島コースの参加者21名と、その集落でのロケハンの様子をお伝えいたします!

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【新潟県佐渡島について】

佐渡島は沖縄に次いで大きい島であり、海と山と田んぼを一度に見渡すことができる自然豊かな島です。
古くから農業と漁業が盛んで、今でも自給自足に近い生活を送っている人が多くいます。朝は海で魚をとり、昼は農作物をつくる兼業も珍しくありません。佐渡島の人々は昔から受け継いだ知恵を生かし、自然と向き合いながら工夫して生活しています。また、地域によって踊り方が異なる鬼太鼓や能などの伝統文化、歴史的な建造物もあり、観光としても多くの魅力がある島です。

しかし近年、進学や就職のために島を離れる若者が多く人口減少が続いています。
現在の人口は58000人ですが、30000人を切ってしまうと過疎化によるあらゆる弊害が予期されます。
そのため市でも移住や定住促進の取り組みを行っています。実際に、佐渡の生活に惹かれて移住した人もいます。
そこで、今回のCreative Summer Campでは、『佐渡島の暮らしの中にある佐渡島らしさを表現してください。』をテーマに設定し、島外の人に知られていなかった佐渡島の魅力を発信する映像を作ります。そして佐渡島で暮らしたいと思ってもらえるよう、観光資源ではなく暮らしぶりの面から佐渡島の魅力を伝えることがミッションです。

今回のロケハンでは、クリエイターが”暮らし”を感じることができるように、7チームを6つの集落に分けて行動しました。


【ロケハン1日目】

新潟港に集合したロケハン1日目の朝。カーフェリーに乗り込み、佐渡島にいざ出発!
約2時間ほどの長旅でしたが、デッキに出てカモメに餌をあげたり、客室で仮眠を取るなどして自由に過ごしていました。

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佐渡島に到着し、コーディネーターの斉藤千里さん(地域おこし協力隊)と合流!
参加者はあいぽーと佐渡に向かい、運転手としてお世話になる市役所の方々と合流しました。

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雨も上がり、ロケハン日和にはしゃぐ参加者!ここからは、各集落ごとロケハンの様子をお伝えします。

【そもそも佐渡島って‥】

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上の写真を見てわかるように、佐渡島はイナズマのような面白い形をしています。端から端までおよそ2時間弱かかるほど遠い距離感です。今回は、①片野尾集落、②岩首集落、③松ヶ崎集落(2チーム)、④北田野浦集落、⑤小田集落、⑥岩谷口集落に分かれて行動しました。

 

①片野尾集落

両津港から一番近い『片野尾集落』では、”片野尾棚田”に案内していただきました。
ここは標高が高く寒暖差がある影響や、山の清水があることによって美味しいお米が育つのだと言います。

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(左:案内人・三国さん)

また、この地域の北端の海に突き出た岩山『風島弁天』は登ることもでき、片野尾集落と透き通った海を一望できる村のシンボルです。

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夜は、区長さんやイカ漁師の皆さんと一緒に居酒屋でお話しさせていただきました。
この一晩で仲良くなれた様子で、次の日に一緒に漁へ連れて行ってもらえることになりました。

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(右:地域おこし協力隊・岩崎さん)

②岩首集落

岩首は、棚田が栄える佐渡島の中でも最も有名な「岩首昇竜棚田」がある地域です。
また、「養老の瀧」も見ることができ、立派な観光スポットとも言えます。28157634101_256e0917eb_z

海に面して位置する住宅街は風情のある家が多く、今回泊めさせていただいたシェアハウスもとても立派な佇まいでした。

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夜は、参加者3人と地元の方々が一緒に地酒の『金鶴』をたしなんでいました。
元地域おこし協力隊の新田さんが管理する「岩首シェアハウス」ではサークルの合宿などで利用されているそうで、長い付き合いをしている若者が多いとおっしゃっていました。

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③松ヶ崎集落

最初に向かったのは、民宿先の計良さんが営んでいる『まるしょう』。
ここは完全予約制の蕎麦屋さんで佐渡の隠れざる名店です。民宿先の豪華さに参加者も喜んでいました。

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松ヶ崎には2チームが向かいました。向かった先は、海が一望できる、松ヶ崎ヒストリーパーク

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ここは真っ白な鴻ノ瀬灯台と日本海を目前にしたフリーキャンプ場、散歩に最適な美しい庭園を松ヶ崎海岸のレジャースポットです。またここは昔、越後から佐渡への上陸地点であり、日蓮聖人や世阿弥がここから上陸したということも丁寧に説明していただきました。

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その後、佐渡海洋深層水の分水所に行き、佐渡の深層水を飲み水にするまでの工程を見させていただきました。お土産までいただき、参加者も美味しいお水を堪能していました。

夜は、地元の人が集まる公民館で交流歓迎会を開いていただきました!

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約20名ほど集まっていただき、参加者6名に松ヶ崎の魅力を思い思いに語っていただきました。
途中、佐渡島名物の鬼太鼓を披露していただき、みんなで手拍子をする光景はすごく楽しそうでした!

 

④北田野浦集落

佐渡島の「高千・外海府地域」に属する集落。ここは両津港から2時間ほど車を走らせてたどり着きます。
その分、大地を感じられるような自然が溢れており、参加者は畑や田んぼなど多くの自然と触れ合っていました。

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大きな天然杉を見に行ったり、美味しい天然水を飲んだり。都会では経験できないことを味わっていました!

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また夜は、自給自足の暮らしを体感すべく海釣りに行き、アジを釣って食べていたようです。

⑤小田集落

小田集落でよく見られるのは、蔵の扉部分をガラスで囲い、冬の季節風に対する防御を強化した造りの家です。佐渡島では各地域で家の造りなどがちがく、それを見て回るのも楽しみの一つです。

海に面するこの集落では、アジ釣りをさせていただきました。
また、ひなまつりの時期に佐渡の家庭で食べられるお菓子「しんこ餅」作り体験もさせていただきました!
彩り鮮やかな団子のようなもので、中にあんこが入っています。

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お世話になった宿のお母さんが振舞う料理は豪華!そして最高に美味しかったです。
食材にこだわり、おもてなしをしてくださいました。

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食卓に並べてあった「くるみ寿司」は佐渡名物。
甘めの酢飯に、くるみとお漬物と卵が巻かれています。初めて食べる味で、食事で佐渡島を堪能しました!

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⑥岩谷口集落

海や山だけではなく、川もあるこの集落。
他の集落にはない、ブイアート(ブイ:浮き)を見ることもできました!

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またお米農家が作ったオーガニックソースも紹介していただきました。
有機JASマーク取得しているそうで、素材の味を感じられました。13592279_499349093601793_7065197970576529547_n

夜はBBQ!アワビやサザエの踊り喰いなど贅沢すぎるBBQをしていました。
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⑦真野湾周辺

-スタッフ番外編

参加者を送り届けた後、スタッフは市内に近く真野湾周辺に佇む、『On The 美一』に宿泊しました。27619652314_0fbb703786_z

ここのオーナーさんである山内さんは数々の雑誌やメディアでも取り上げられています。
人柄もよく、夜遅くについたスタッフのことも歓迎してくださりました。

ぜひ、佐渡島に宿泊の際は利用してみてください!とても幸せな気持ちで朝を向かえられます。

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 【ロケハン2日目】

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この日の朝は晴天!そして各チーム集落ごとに自由行動!
朝から釣りに行っているチームもあれば、集落の方々にお話を聞いて回ったり、自然に触れたりと、充実した時間を過ごしていました。

お昼12時に、『あいぽーと佐渡』へ参加者が集合。佐渡市役所の方々、地域おこし協力隊の皆さん、その他現地の皆さんにおこしいただき、参加者と交流会を開きました!

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佐渡の野菜とわかめを使った、運営お手製の味噌汁と、岩首&片野尾の棚田で取れたお米を使ったおにぎりの食べ比べもしました!

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隣のキッチンでやっていた、住民の皆さんの「しんこ」作り体験にみんなで参加!
優しく教えてくれる皆さんと交流ができて楽しそうでした。27619605634_451213729f_z

帰りはジェットフォイルに乗って、新潟港へ。自然に存分に触れた参加者はみんな疲れていましたが、「楽しかった!」「佐渡最高!」と口々にして解散していきました。


 

【ロケハンを終えて】

1泊2日のロケハンの中で、『自給自足』の素晴らしさと佐渡島の暮らしの様子を知ることができました。
それぞれの集落は違えど、佐渡島の人たちは、みんなが自分の田んぼや畑で採れた食材を自分の家で調理して食べている。宿泊した先の食卓には、きっとスーパーで買ったお惣菜や冷凍食品は並んでいなかったはずです。

私たちが普段食べている食材よりも新鮮で美味しいということは、体感した参加者が一番感じたことなのではないでしょうか。

佐渡島から新潟港まで決して近い距離ではありません。
だからこそ、島で暮らす人たちは、昔からの知恵を受け継いでいます。

スタッフが、このCSCというプログラムを現地の皆さんに説明すると、
『佐渡島に映すところなんて何も無いよ』と言われました。

しかし、今回、若者たちに集落の人たちが自分の仕事や隣近所の人の話をする様子を見て、地元の人たちの島を愛する心や、島で生きる覚悟を見た気がします。
自然や食材、観光資源よりも、そんな暮らしぶりこそ、外部の人間(CSCクリエイター)が映せるポイントなのではないかなと感じます。
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またこのプログラムの最終目的は、
『佐渡島の暮らしを見て、佐渡島に住みたくなる人が増える』ということです。

都会から来て地域おこし協力隊として活動されている方や、お嫁に来た若い女性にもお会いしましたが、
外部から来た人でも、そこに住む人たちとの交流を通して、佐渡島の暮らし方を身につけることができたと言っていました。そのような観点から映像を作って欲しいなと、スタッフである私は感じました。

個性豊かな都会の若手クリエイター21人が、
どんな『暮らしの中にある佐渡島らしさ』を発掘し表現するのか、楽しみです!

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ご協力していただいた、佐渡市役所の皆さん、地域おこし協力隊の皆さん、民宿を受け入れてくださった皆様。そして、コーディネーターの斉藤千里さん。本当にありがとうございました!

 


【佐渡島の芸術祭にCreative Summer Campが参戦!】

なんと!CSCの本番(8/26〜28)に、佐渡島でちょうど行われるアース・セレブレーションにて、参加者が制作した作品が野外上映されることが決まりました!

今年のアース・セレブレーションは、
『自然と一緒に生きていくための知恵や手技、そこから生まれる文化、芸能を通じて、いま大切なことは何かを考える場になりたい。そんな思いから、野外コンサートを中心としたフェスティバルから、地域に根差した新たなコミュニティとして生まれ変わります。』(サイトより引用)

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是非この機会に、佐渡島への旅行がてら、8月28日(日)の夜に行われる野外上映会にお越しください!
詳細は随時、my JapanのTwitterやFacebookページでお知らせいたします。


Creative Summer Camp 2016の取材依頼等は以下アドレスにお送りください。
(林:pr@my-jpn.com
プログラムの詳細はこちらからご覧になれます。

次のCSC2016ロケハン先は、福島県田村市!
CSCが、3年間応援し続けている東北の新境地に何があるのかドキドキしています。

TEXT:Erika Abe

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